坂ノ山古墳
 坂ノ山古墳は、高取町大字観覚寺小字坂ノ山(坂ノ上ともいう)の小丘陵上に位置します。紀路と国道169号線に挟まれ、長さ約350m、幅100mの規模の古墳群です。稲村山古墳、キトラ古墳が近接しています。
  遺物は大小2種類の釵子(さいし、カンザシ)とU字型鍬先や鎌の刃などのミニチュア農具等が出土しました。大型の釵子は髪結いに、小型の釵子は装飾に用いられ、渡来系の遺物です。釵子は奈良県においては
、13個所の古墳で出土しています。
  この小字坂ノ山は、最初の征夷大将軍坂上田村麻呂の邸宅があり、小字坂ノ上といわれていたという伝承が今にあります。また、同じ大字観覚寺にある子島寺に坂上田村麻呂の椅像が安置されています。